スタインウェイは、いろんなホールに設置されているのでご存じの方も多いと思います。と言うのも、スタインウェイは強力な鉄のフレームにより、弦の張力を強くし、大きなコンサートホールに対応すべく大音量を追求しているピアノだからです。また、ありとあらゆる金属部分で共振させるなど近代的音響学を取り入れたピアノ作りも大きな特徴です。スタインウェイのサウンドは一口に言うと"きらびやかなパーカッシブなサウンド"だと思います。
ウイーンの名器と言われるベーゼンドルファーは、170年余りの長い年月に培われた技術を忠実に守り続けているピアノです。豊かな倍音を含むカンタービレでレガートな音は"ウインナートーン"と呼ばれています。単に強く華やかな音のみの追求だけでなく、ひとつひとつの音を美しく持続させることを考えて作っているように思います。(これを"シンギングトーン"とも言う。)ボディーは響板と同じスプルース材を使用し、カーブも1枚板を曲げて造られています。つまり、ピアノの音を箱全体で鳴らせようという設計だと思います。 また、低音部に数本多く弦を張って共鳴させ、豊かな倍音を得ようという試みもされています。
ベヒシュタインは、1853年に、カール・ベヒシュタインによってベルリンで創業されたピアノのストラディバリウスと呼ばれている名器です。 ベヒシュタインは、音の立ち上がりが速く、その音色は甘く透明感があり、繊細に響きます。ベヒシュタインは、スタインウェイの大音量指向と金属を鳴らそうという設計と違って響板などの木の本来の音を鳴らそうというコンセプトのように私には思えます。どちらかと言うと、小さなホールや、サロン、レコーディングスタジオに向いているピアノと言えます。独特の"とろけるような、また歌をうたうような"サウンドはベヒシュタイントーンとも言われています。
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